ウォーターサーバーの水の成分、コーヒーのコクをバランス良く
コーヒーの味を決めるのは「豆」や「焙煎」だけではありません。実は 水の成分 が大きく関わっており、特にウォーターサーバーの水を使う場合、その特徴を理解して選ぶことで、コーヒーのコクや香りをぐっと引き立てることができます。ここでは、コーヒーのプロの視点から「水の成分」と「コーヒーのコクのバランス」を解説します。
コーヒーに影響する水の成分
1. 硬度(カルシウム・マグネシウム)
水の「硬度」はカルシウムとマグネシウムの含有量で決まります。
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軟水(硬度0〜60mg/L)
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日本の水道水や多くの国産ウォーターサーバーは軟水
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すっきり軽やかな味わいに仕上がり、酸味が際立つ
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浅煎りコーヒーやフルーティーな豆に相性◎
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中硬水(硬度60〜120mg/L)
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ミネラルバランスが良く、苦味や甘味を引き立てる
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深煎りコーヒーに向き、コクをしっかり感じられる
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硬水(硬度120mg/L以上)
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コクとボディ感は出るが、渋みが強くなりやすい
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日本人の舌にはやや重たい仕上がりになることも
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2. pH(酸性・中性・アルカリ性)
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弱酸性〜中性(pH6.5〜7.5):コーヒー本来の風味が素直に出る
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弱アルカリ性(pH7.5以上):まろやかで苦味が抑えられ、口当たりがやさしい
ウォーターサーバーによってはアルカリイオン水を選べるものもあり、深煎りコーヒーを飲みやすくしたい方におすすめです。
3. ナトリウム・カリウム
これらはミネラル分として味に丸みを与えます。
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適度に含まれていると、甘みやコクを増す効果がある
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多すぎるとしょっぱさや雑味につながる
4. バナジウム・シリカなどの微量成分
近年注目されている天然ミネラル。健康面で人気がありますが、コーヒーに使うとまろやかさが増し、後味が柔らかくなる傾向があります。
コーヒーのコクを引き出す水の選び方
☕ 浅煎り・中煎りを楽しみたいなら
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軟水のウォーターサーバーがおすすめ
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酸味やフルーティーさをしっかり感じられる
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日本の天然水系サーバーと相性が良い
☕ 深煎り・エスプレッソを楽しみたいなら
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中硬水〜ややアルカリ性の水が最適
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苦味と甘味が調和し、コクが増す
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硬度80〜100mg/L前後の水を選ぶとバランスが良い
☕ バランス重視で幅広く楽しみたいなら
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硬度50〜80mg/L、pH中性の天然水サーバー
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浅煎り・深煎りどちらにも使いやすく、家庭用として最適
プロが実践するちょっとした工夫
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ウォーターサーバーのお湯をそのまま使う
温度が安定しており、ドリップに最適(90〜95℃前後) -
ミネラル成分を把握して豆を選ぶ
軟水 → 酸味が映える豆
中硬水 → コクのある深煎り豆 -
水を変えて飲み比べる
同じ豆でも水を替えるだけで味がガラッと変わるため、自分好みの水質を探すのもおすすめです。
まとめ
ウォーターサーバーの水は、
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硬度(カルシウム・マグネシウム)
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pH値
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ナトリウム・カリウムなどのミネラル
がコーヒーのコクやバランスに直結します。
浅煎りを活かしたいなら軟水、深煎りでコクを強調したいなら中硬水、といったように「水を選ぶこと」が美味しいコーヒーの秘訣です。
ウォーターサーバーを上手に活用すれば、毎日のコーヒーがもっと豊かでバランスの良い味わいになります。