里親の種類を分かりやすく解説!養育里親・専門里親・親族里親の違いと役割
「里親っていくつか種類があるって聞いたけど、何が違うの?」
「それぞれの里親に、どんな役割があるのか知りたいな」
里親制度には、子どもたちの状況やニーズに合わせて、いくつかの種類があります。それぞれの里親に異なる役割と責任があり、里親になることを検討する際には、自分に合った種類を選ぶことが大切です。
この記事では、代表的な3つの里親「養育里親」「専門里親」「親族里親」について、それぞれの違いと役割を分かりやすく解説していきます。
1. 養育里親:すべての子どもたちのための「温かい家庭」
「養育里親」は、最も一般的な里親のタイプです。
さまざまな事情で親元を離れて暮らすことになった子どもを、一定の期間、自分の家庭に迎え入れ、愛情をもって養育する役割を担います。
【どんな子どもを預かるの?】
親の病気や経済的な問題で一時的に家庭を離れている子ども
虐待を受けて保護された子ども
施設で生活している子ども
その他、さまざまな理由で親と暮らすことが難しい子ども
養育里親の役割は、子どもが実の親のもとへ戻れるようになるまで、または自立するまでの間、安全で安心できる家庭環境を提供することです。
子どもたちにとって、里親家庭は心の拠り所であり、健やかな成長を支える大切な場所となります。
【特徴と役割】
ほとんどの里親家庭が養育里親に該当します。
子どもたちの生活全般をサポートし、心身の成長を見守ります。
養子縁組を目的とはしていません。
2. 専門里親:専門的なケアを必要とする子どもたちの支えに
「専門里親」は、養育里親よりもさらに専門的な知識や経験が求められる里親です。
虐待や非行、心身の障害など、特別なケアが必要な子どもを養育する役割を担います。
【どんな子どもを預かるの?】
虐待などにより心に深い傷を負い、専門的な心のケアが必要な子ども
非行傾向や情緒不安定など、特別なサポートが必要な子ども
軽度の心身の障害があり、家庭でのきめ細やかなケアが必要な子ども
専門里親になるためには、養育里親としての経験や、児童福祉分野での実務経験などが必要です。また、専門的な研修も受講します。
【特徴と役割】
虐待のトラウマケアや、障害のある子どもへのサポートなど、専門性の高い養育が求められます。
養育里親よりも高額な里親手当が支給されます。
子どもたちの心のケアや、自立に向けたサポートを、より専門的な視点で行います。
3. 親族里親:身近な人が子どもたちのセーフティネットに
「親族里親」は、子どもの保護者(実親)に代わって、祖父母や兄弟姉妹などの親族が子どもを養育する制度です。
親族が子どもの保護者となり、家庭で養育することが難しい場合に利用されます。
【どんな子どもを預かるの?】
親が病気や事故で亡くなったり、行方不明になったりした場合の子ども
親が服役するなど、長期間子育てが困難な場合の子ども
虐待などで親権者がいない場合の子ども
親族里親は、血のつながりのある親族が養育するため、子どもにとっては環境の変化が少なく、安心して暮らすことができます。
【特徴と役割】
里親手当は支給されませんが、児童手当や医療費助成などのサポートは受けられます。
子どもにとって慣れ親しんだ環境で生活できるというメリットがあります。
養育里親や専門里親とは異なり、親族であることが条件となります。
まとめ:自分に合った里親のカタチを見つけよう
里親の種類は、子どもの状況や必要なケアによって分けられています。
養育里親: ほとんどのケースで子どもを預かる、一般的な里親。
専門里親: 虐待や障害など、より専門的なケアが必要な子どもをサポートする里親。
親族里親: 祖父母などの親族が子どもを育てる里親。
どの里親にも共通しているのは、「子どもを温かい家庭で育てたい」という強い想いです。
まずは、お住まいの地域の児童相談所に相談し、里親制度の詳しい話を聞いてみましょう。きっと、あなたに合った里親のカタチが見つかるはずです。